お口の汚れが「肺」に届くリスク
日本人の死因で常に上位に入る「肺炎」。その多くを占めるのが、お口の中の細菌が誤って肺に入ってしまうことで起こる「誤嚥性肺炎」です。なぜお掃除が病気予防になるのか、その科学的な理由を解説します。
1. 誤嚥性肺炎の仕組み
食べ物や唾液が、誤って気管に入ってしまうことを「誤嚥(ごえん)」と言います。このとき、お口の中に細菌が多いと、その菌が肺で増殖して炎症を起こします。飲み込む力が弱くなるシニア世代にとって、お口を清潔に保つことは最大の防御です。
2. 睡眠中に細菌は爆発的に増える
寝ている間は唾液の分泌が減るため、お口の中の細菌が最も増えやすい時間帯です。汚れたまま寝てしまうと、睡眠中に無意識に唾液を誤嚥した際、大量の細菌を肺に送り込んでしまうことになります。
3. 歯周病菌と全身疾患
お口の中の細菌(特に歯周病菌)は、血管を通って全身を巡ります。肺炎だけでなく、糖尿病の悪化や心疾患、さらには認知症との関連も指摘されています。お口の健康は、全身の健康の門番なのです。
4. 寝る前の「仕上げ」が鍵
朝や昼の歯磨き以上に、寝る直前のケアを丁寧に行いましょう。歯ブラシだけでなく、マウスウォッシュで殺菌したり、舌ブラシで舌の汚れ(舌苔)を落としたりすることが、肺炎リスクを劇的に下げることに繋がります。
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